まさか、お金目的!?ありがた迷惑なお見合い話
昔は、近所のおせっかいなおばさんが「米屋の長男が嫁を探しているみたいよ~」などと、周囲に縁談を持ちかけていたそうですが、いまでは、そんな話もほとんど聞かなくなってしまいました。
「街コン」や「婚活パーティー」などと出会いの場が増えたこともあり、近所のおばちゃんが、わざわざ縁談を紹介しなくても良い昨今ですが、おせっかいな人というのは、少数ながらも、いるところにはいるようです。
今回は、そんな「おせっかいなおばさん」が起こした、婚活のちょっと怖い話を紹介します。
紹介料6万円!?
祖母の介護を手伝うために、地元にUターン就職したA子さん(35歳)は、父親の俳句仲間である「おせっかいなおばさん」からお見合いを勧められました。
「もう、いい歳だし……」と勧められるがままお見合いをしたのですが、事前に見せられた写真とは別人の、家事手伝い(ようは無職)の男性が来たというのです。
もちろんA子さんは断ったのですが、両仲人への紹介料として3万円ずつ、合計6万円を請求されたのでした。
その後も、「飲酒運転で捕まり解雇されたばかりの男性」、「骨折し入院中の男性」などと、結婚を考えるにはどうかと思うような男性を毎週のように紹介されては、紹介料を請求され続けたというのです。
会うことを断ると、仲人からも両親からも「せっかくの話を!」と散々怒られるため、言われるままに男性とお見合いを続けたA子さん。
5カ月足らずでこの「おせっかいなおばさん」に100万円以上も渡し、心身ともに疲れ果て、現在は心療内科に通院中なのです。
ただの無責任
友人から「同級生のA子ちゃんを助けて欲しい!」と紹介され、初めてA子さんに会ったときは、憔悴しきっていて、仕事も出来ないほどになっていました。
A子さんのように、ここまで、あからさまに金銭を請求されないにしても、「断ると怒り出す……」などと、まるで仲人のメンツを立てるためのお見合いに悩まされているという話は、本当によく耳にします。
昔は、あれこれと世話を焼きたがる気の良い人が「おせっかいさん」と言われ、縁を結んでくれていたのですが、いまは紹介する方もされる方も「あまり良くは知らないけれど、まぁ会ってみたら?」という感じのようです。これは「おせっかい」ではなく、単なる「無責任」です。
しかも「自分は良いことをしてやっているのに!」と思っているので、お見合いを断ると「結婚する気があるの?」「理想が高いのよ!」などと怒るんですよね……。本当に困ったものです。
王道が近道
日経ウーマンが行ったアンケート調査によると、「シングル女性で恋人がいない」と答えた人は52.9%もいたのだそうです。
その中で「恋人が欲しい!」と思っている人は78.9%もいたのですが、58.6%が「恋人に出会うための活動をしていない」と回答したのです。
恋人は欲しいけれど、積極的に活動はしない……。
そんな人たちに「おせっかいなおばさん」が縁談を持って来てくれるのは、とてもありがたい話ですが、それが「ありがた迷惑」になることもしばしば。
長年、婚活業界に携わって来たからこそ言えるのは、「餅は餅屋」「酒は酒屋に茶は茶屋に」と言うように「婚活は結婚相談所に」です。つまり専門家にまかせれば、間違いがないということです。
「はいは……勧誘ね……」と思う方がいるかもしれませんが、あなたは「街コン」や「合コン」で、これまでどれだけの時間とお金を費やして来ましたか?
これから、「おせっかいなおばさん」の紹介を断り、どれだけの神経をすり減らすつもりですか?
もし、本気で婚活を考えているのなら「王道が近道」という言葉を、いま一度真剣に考えてみて欲しいと、A子さんの身に起こった出来事を考えると、切に願わずにはいられないのです。